BIOGRAPHY

青と白のストライプシャツを着た若い男性が壁にもたれかかり、笑顔でポーズをとっている。

川崎市生まれ。4歳からピアノを始める。桐朋学園大学を首席卒業。1987年日本音楽コンクール第2位。大学卒業後ミュンヘン国立音楽大学マイスターコースにおいて名匠ゲルハルト・オピッツのもと更なる研鑚を積み、1992年ミュンヘン交響楽団との共演でデビュー、大成功をおさめる。国内では1995年に正式にデビュー。翌1996年にはCDデビューを果たし一躍注目を浴びる存在となる。以来日本を代表するピアニストとして第一線で活躍。これまでDenon、Philips、Deccaを始めとする数多くのレーベルから30タイトル以上のCD及びDVDを国内外でリリース、その内容もソロ、協奏曲、室内楽と多岐にわたる。繊細な感性から紡ぎ出される彩り豊かな美音としなやかな音楽性を持ち味に、着実に巨匠への道を歩んでいる。

1998〜2008年にかけてフェスティバルホール(大阪)で行った合計20回に及ぶリサイタルシリーズや1999年、ショパン没後150年を記念して全国各地で行った大規模なツアーは驚異的な動員数とともに絶賛を博す。2001年チョン・ミュンフンの主宰する「セブン・スターズ・ガラ・コンサート」に出演、チェロのジャン・ワンと白熱した演奏を繰り広げる。また2005年にはデビュー10周年を記念してサントリーホールとザ・シンフォニーホール(大阪)でリサイタル、高い評価を受けるなど、着実にキャリアを積み重ね、不動の人気と評価を獲得するに至っている。

欧米やアジアなど海外においても充実した演奏活動を展開し高い評価と支持を得ている。2002年、"ジョルジュ・エネスコ"ブカレスト・フィルの日本ツアーのソリストを務め、2006年にはウィーン・ムジークフェライン・ブラームスザールにおいてリサイタル。2010年、プラハの音楽祭“International chamber music festival Euroart Praha”に招かれ、マルティヌー弦楽四重奏団と共演。2016年、ベートーヴェンのピアノ協奏曲「皇帝」でウィーン・ムジークフェライン大ホールにデビュー。2018年には韓国の光州市立交響楽団の定期演奏会に招かれている。国際的な活動にも益々の広がりを見せている。

これまでに数多くの国内外のオーケストラに客演し、ネーメ・ヤルヴィ、トーマス・ザンデルリンク、クリスティアン・マンデアル、外山雄三、秋山和慶、広上淳一など多くのマエストロと共演を重ねている。プロデューサーにギタリストの鈴木大介を迎えて録音したベートーヴェンのピアノ・ソナタ集においては、その深化した音楽に高い賞賛が寄せられている。また、2024〜2026年にかけて刊行された春秋社版の楽譜「〈新版〉リスト作品集」(全6巻) において、演奏面の詳細な解説を執筆。

2026年7月より、株式会社ステップの専属マネージメントのもと、演奏活動を展開している。

株式会社ステップ

https://stepjapan.jp/

オーケストラのコンサート演奏中の様子。ピアノ、ヴァイオリン、チェロなどの楽器を演奏する多数の奏者と指揮者が見える。舞台には木製の壁が背景にあり、温かい照明が照らしている。
ピアノを弾いている男性と空ホールの舞台の木製床
豪華なホールでピアノ演奏をする男性と大勢の観客
暗いステージ上でピアノを演奏している男性。背景には照明があり、観客席が見えるコンサート会場の写真。

近藤嘉宏は、ソロ・リサイタル、協奏曲、室内楽を活動の柱とし、日本全国および海外で幅広い演奏活動を展開している。古典派からロマン派、印象派、近現代まで広大なレパートリーを有し、作品への深い洞察と構築性、そして豊かな詩情を兼ね備えた演奏は、多くの聴衆を魅了し続けている。

演奏活動の中核を成すのはベートーヴェンとショパンであり、ベートーヴェンでは《ワルトシュタイン》《熱情》をはじめ、第28番から第32番までの後期ソナタや《ハンマークラヴィーア》などの大作にも取り組む。ショパンではピアノ協奏曲、練習曲集、スケルツォ、ピアノ・ソナタ、バラード、幻想ポロネーズ、舟歌、夜想曲など、主要作品を長年にわたり演奏。さらに、ブラームス、シューマン、リスト、ラフマニノフ、ドビュッシー、ラヴェル、バーバーなど、多彩な作曲家の作品を取り上げ、それぞれの様式美と音楽的本質を追究している。

協奏曲ではベートーヴェン、ショパン、ブラームス、ラヴェルをはじめ幅広いレパートリーを持ち、国内外のオーケストラとの共演を重ねているほか、近年は室内楽にも積極的に取り組んでいる。弦楽四重奏やデュオ、室内楽版協奏曲など、多彩な編成によるアンサンブルを通して作品への理解をさらに深め、第一線で活躍する演奏家との共演を重ねながら、新たな音楽表現の可能性を追求している。

全国各地でのリサイタルに加え、ドイツ・ミュンヘン、チェコ・プラハ、オーストリア・ウィーン、韓国・ソウルなど海外での演奏活動も継続的に行う一方、ベヒシュタイン・ピアノへの深い造詣でも知られ、リサイタルや公開マスタークラス、演奏・解説などを通して、その歴史や設計思想、楽器の個性と魅力を広く伝える活動にも力を注いでいる。演奏活動と作品研究を相互に結び付けながら、作品と楽器の双方への深い探究心に裏打ちされた演奏は、ソロ、協奏曲、室内楽のいずれにおいても、作品の本質を鮮やかに描き出している。